教育欲を取り戻せ!

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060108 教育欲を取り戻せ 「教育欲を取り戻せ!」、著者は齋藤孝先生、編集協力はロイ渡辺本橋丈の両氏であります。

教育論、というと学術書? 難しそう、と思いがちですが、この本はそんなカタい本ではありません。語り口がスムーズでテンポが良く、時にニヤっと笑い、時になるほどー、と感心しているうちにあっという間に読み終わってしまいます。通勤電車内にて一往復のうちに最後まで。要所要所でポイントのまとめ・復習があり、効果的な目次と小見出しがついているので、全然後戻りせずにすーっと頭に入ってきました。
教育欲、という文字をみると、まず思い出すのが「教えたがりの人」。実によくみかけます。かくいうワタシもその一人。はい、ちゃんと自覚はあるんです。著者によれば、この「教えたがる」という状況が、実は人間の本能的欲求なのであり、したがって、ちゃんとコントロールしないと暴走してしまうのだ、ということなんですが(この辺はカバーが折れているところに書いてあります)、そんなところまでは考えたことはなかったなあ。
さて、肝心の中身ですが、世に言う「教育ママ」や「説教おやじ」に言及するあたりは大体予想がついたものの、「教育欲」のコントロールといのは、親子関係のみならず、恋愛関係や老後の過ごし方までをも大きく左右する重要な問題である、というところまで掘り下げていくのには、新鮮な驚きがありましたね。特に恋愛関係における「教育」というのは根が深いようでして、著者は谷崎潤一郎やドストエフスキーなどの作品までも取りあげて、その種の「教育」のありさまにつき解説しています。また、アニマル親子のような現代の事例も取り上げており、具体例の多さに説得力を感じました。
ワタシの場合は、教える、といっても、たまに知人に外国語を教えたり姪っ子にピアノを教えたりする程度なので、子供の教育に責任を持つ立場ではありませんが、それでも非常におもしろく読めましたねー。ましてや、お子さんのいらっしゃる方には無視できない内容の本だと思います。特に、子育てに疲れちゃった、なんていう人にはいいかもしれませんね。「子供」や「教育」に縁のない人でも、相方とどう向き合っていくか、自分の老後をどうすごすか、を考えたいという人なら、お勧めの一冊です。

Lucy

Second Lifeに棲息しつつ、いろいろと音楽を勉強中です。詳しいプロフィールはこちら http://lucytakakura.com/about-lucy

教育欲を取り戻せ!」への6件のフィードバック

  • 2006年1月8日 19:18
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    なんか、原作より(ばき)、いえ原作と同じくらい、わかりやすい書評ですね(パチパチ)

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  • 2006年1月8日 19:30
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    絶対買います!!!
    持参したら編集協力者の直筆サインなんか頂けるのでしょうかしらん(笑)。

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  • 2006年1月9日 00:37
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    →しゅんすきさん
     ありがとうございますm(__)m そろそろ教育欲祭り、やりたいですね。
    →モモコさん
     もちろんです(笑) 両氏は今頃サインの練習をしているにちがいありません。

    返信
  • 2006年1月9日 02:13
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    人前で歌うことと、サインをすることは
    死んだ祖父の遺言により、きつく止められています。
    ということで、こんにちは。
    ゆかりん、さんきゅーです!
    これ、よかったら要所要所だけでもいいから
    amazonのレビューにポストしてくれない?
    素晴らしいから!

    返信
  • 2006年1月9日 14:53
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    「教育欲を取り戻せ!」さっそく読んでいようと思います。
    ゆかりんさんの記事興味深いです!
    「教えたがる」確かにアリです。私も。
    私はさらに所属の欲求も加わって、自分の嗜好の合ったテリトリーを探し「教えたがる」がはじまるのかな・・・。私のJAZZblogへのコメントとてもうれしかったです。ゆかりんさんへは「教えたがる」はいたしませんが、どうぞ共通項を探りつつ今後ともよろしくお付き合いいただけるとうれしいです!

    返信
  • 2006年1月9日 21:12
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    →ロイどの
     あれ? この間ステージで歌ってたのは、生き別れた双子の兄弟だったのかなあ、、
     レビュー、おほめいただき恐縮です。さっそくアマゾン行ってきます。
    →akeminさん
     所属欲、ある、ある、私もありますねー(笑) こちらこそ、akeminさんとお知り合いになれて光栄です。もう、サイトを見ただけで、尊敬の念がこみ上げてきました。ほんとに感激です。こちらこそ、よろしくお願いします!

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