SNSゲームアプリにはまってみた – 女の執念をここに見る

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SNSゲームアプリシリーズ最終回は、「なんとかWars型」。これは、Zyngaという会社がやっているもので、最も人気の高いMafia Warsは月間アクティブユーザー1872万人を誇る怪物ゲームです。Mafia Warsの他に、Vampires、Street Racing, Pirates, Dragon Wars, Fashion Warsがあり、よくまあ、似たようなものをこれだけ作ったなあ、と感心してしまうほどです。しかし、侮るなかれ。もっとも「WAR」のコンセプトから離れた – いわばムリヤリ感が最も強い – Fashion Warsでさえも、月間アクティブユーザーが150万人です。これはFacebookの会員数増加、会員の滞在時間増加に寄与しているのは明らかですね。では、なぜこの手のゲームにみんなはまるのでしょうか?

まず、Mafia Warsの仕組みについてはソーシャルアプリ.jpのこちらの記事に大変詳細な解説がありますので、是非ご覧になってください。

そのMafia Warsの流れを組むFashion Warsですが、最初はこの写真を見て

Fashion Wars

あー、このきれいなお姉さんがアバターになるのね、それで、この手に持っているバッグとか、身につけてる赤いドレスとか、こんなアイテムをゲットして、着せていくのかしら、おもしろそう、と早速始めてみたのですが、、、

実際には、、、、

Fashion Wars

どっへーー!かわいくないどころか、このにっくたらしい顔、ぺらぺらな服、場末のスナック以下なデザインの背景、、、どれを取ってもひどすぎる、、、、いくら○○WARSが流行ったとしても、これが2番煎じに過ぎないとしても、ここまで手を抜くことはないんじゃ(T.T)

まあ、でも、とにかくやってみようということで、はじめてみました。で、このアバターがゲームでやることというと、

Shop:手持ちのお金で買い物をします。ある程度のものを買っておかないと、Eventに出場することができないし、「戦い」をしかけられると負けてしまうからです。

Fashion Wars

これがねえ、アバターが直接身につけられたらいいんですけどねえ、、、こうやって一覧に出るだけ。アバターは相変わらず上の絵のままです(^_^;

お金をかせぐ方法としては

・Eventに出場する

・Fightをしかける

の二つの方法があります。Eventは、自分がShopで買ったもの、Facebookの友達リストの中で、なおかつこのゲームをやっている人の人数、で出場できるレベルが決まってきます。もうちょっと友達がたくさんいれば、レベルの高いイベントに出られるのに、、、、そしたら、もっといいものが買えるのに、、、この「もうちょっと」に執念を燃やす女性がいかに多いことか。

Facebookにはいろいろなグループがありますが、このFashion Warsのグループもちゃんとありまして、のぞいてみたら、やはり「わたしを友達リストに入れてください!」の嵐でした(^_^;

中には、「このリストに自分のメールアドレスを加えて次の人に回してください」というチェーンメールのような書き込みもあり、とにかくみんな「友達」を増やすのに必死です。

Fashion Wars

実はワタシも、このラスベガスのホテルをゲットして、毎時間20万ドル稼ぐようになれば、なーんにもしなくても左うちわだなー、なんて思ったらどうしてもこれが買えるまで稼ぎたくなりまして、「お友達になってください」書き込みをしちゃいましたとも。

そしたら、来る来る、世界中から、お友達申請が、、、、アメリカ、カナダ、インド、そしてボスニア・ヘルツェゴビナの20才の美女まで、、、女同士でも思わずうれしくなっちゃうようなお友達ですねw このゲームをやっていなかったら知り合えなかった人ばかりです。そのうち、このゲームだけじゃなくて、Facebook内でアップした山盛りパスタのの写真にも「なんて書いてあるかわからないけどCool!」なんてコメントをつけてくれるアメリカ人も出てきたりして、Facebook自体がおもしろくなってきた、なんてこともありました。

ただし。

もう一つのかせぐ方法である「Fight」。これはクセものです。Fightのメニューをクリックすると、自分と似たようなレベルのユーザーがランダムに現れます。同じレベルといえども、友達の数次第で、パワーに大きな差があり、もちろん友達が多ければ多いほど、強いわけですね。自分より弱い相手を選んでFightをしかければ、相手から金品を奪うことができる仕組みになっています。これは自分がオフラインの間にも「やられて」おり、ワタシも一晩の間に100万ドルごっそり持っていかれたこともありました。

やられたらやり返したくなるのが人間の性。でも自分は弱い、、、となると捨て台詞の一言だけでも、という気になります。Fightを趣味にしているようなユーザーのページにはこんなやりとりが。

「あんた、ワタシがいくら弱いからって、5回も6回もやっつけるなんてひどいじゃないの」

「自分が勝てるとなったら、いくらだってやるわよ。相手が死ぬまでやってやる。それがワタシのやり方。だってたかがゲームじゃないの」

ちなみに、「おともだち」じゃない人のところにコメントをつけるには1000ドル(もちろん仮想ですが)必要なんですね。これだけ払っても、文句を言いにいく、、、なんだか涙ぐましいものが、、、

そして、Fashion Warsの世界にも、「指名手配リスト」のようなものがあります。これに載ると、みんな一斉に攻撃をしかけてきます。載せるのも、取り下げるのも、お金が必要。攻撃するのにはどうもグループを組んで一斉にやっているケースもあるようで、そうなると、かなり粘着・陰湿なものが感じられますね、、、(^_^; それだけに夢中になると抜けられないんだと思いますが、、、、

これでおわかりでしょう。なぜアバターの絵があんなににくたらしいのか(^_^; それがFashion Warsのコンセプトだったのです、、、、

これのどこが、、、と思うかもしれませんが、FacebookでもMySpaceでも「Fashion 」でアプリを検索したら、これがダントツ。MySpaceでも170万人以上のユーザーを獲得しています。想像するに、当初はZyngaも「○○Warsシリーズもここまで来れば頭打ちだなー」と思いつつ惰性で作っていたのではないでしょうか?それがこんなにウケるなんて、、、女の執念、侮れず、といったところでしょうか。

Lucy

Second Lifeに棲息しつつ、いろいろと音楽を勉強中です。詳しいプロフィールはこちら http://lucytakakura.com/about-lucy

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