はじめてのミスジw
ひさしぶりに実家の母と外食しました。母はものすごい肉食系で、80才を過ぎた今も外食というと「焼き肉!」と指定します。さすがにたくさんは食べられないし、あんまり安物の肉は脂が体に負担になるらしくいやがるし、、、となると豪華一点主義にならざるを得ず、最近はもっぱら「極上カルビ」+ごはん+キムチ+お茶。文字通り専らなんです。母はこの「極上」しか食べないのですから(T.T) 極上は一人前2900円。でもまあ、他のものを頼まなければお一人様4000円でおつりが来るわけですから、同じ値段で居酒屋の飲み放題につきあうよりははるかにシアワセですけどね。
というわけで、吉祥寺葡萄屋へ。高齢者の夜は早い、、、もう6時前に到着し、ほとんど一番乗りの状態で奥の席へ。頼むものは予め決まっていたので速攻注文です。
「えーと、キムチと極上カルビ2人前と、、」
「あ」
「へーえ」
二人が目についたのは、「ハンガリー産フォアグラの塩焼き」一人前2500円也。
「他の焼き肉屋にはあんまり無いよねえ、これ。」
「そうだねえ、、、せっかくだしねえ」
「うん、せっかくだからねえ」
人は高いモノを頼むとき、なぜにこうも言い訳がましくなるのか?w もういいじゃん、頼んじゃえ!
「すいません、フォアグラもね。それでね、小ビビンバふたつ、これもね、お肉と一緒に持って来ちゃってくださーい」
「お客様」
なんだろ。あー、全然しゃべらせなかったからな。すまん、すまん。なんか言わなくちゃいけないことがあるんだね。マニュアルに書いてある何かが。
「本日はこちらがお勧めとなっておりますが」
きたー。
どれどれ。ミスジ肉、、? 手書きで1990円ってなってる、、あ、隣にバッテンつけた3150円という文字が、、、なぬ? この3150円って、特選牛ヒレ(160g)の次に高いじゃん。それがSaleか、、
「ミスジ肉って、どこの肉なんですか?」
「あ、少々お待ちくださいませ」
奥から古参のウェイターさん登場。
「肩のスジの肉でございます。これはお勧めですよ!」
えーい、もう今日はいいや。何がいいんだかわかんないけど(^_^; やっぱりなんとなく自分に言い訳をしつつ、とにかく注文です。
さて、水とお茶でしばらく待機、キムチ登場後、すぐに出ましたよー、フォアグラが。店内が暗くフラッシュを使わざるを得なかったので、白いフォアグラは色が飛んでしまい載せられる写真が撮れなかったのがちょっと残念ですが。
そして、次に「ミスジ」
いかにも脂がのってます、という顔つきをしていないのに、脂の旨味がじわっと広がり、でもしつこくない、ホントにおいしいお肉でした。
そして、いつもの極上カルビ。
手前が白く飛んじゃいましたね(^_^; この極上、さすが名前の通り、こってりだけど上品な味だなあ、と今まで思っていたのですが、「ミスジ」の前にあっては、途端に「こっちはちょっと大衆的かも」と思うようになってしまいました。
母も、「ミスジっておいしいんだねえ。カルビよりおいしい肉っていうのははじめて食べたかもしれない」 うう、よかった。人生80年、これまでに食べたことがない旨いものを食べさせてあげられて。
あー、腹一杯。さー、もう食べちゃったから出よっか、、、入ってからまだ40分しかたってないけど、ま、いいよねw って席を立ったら
「お客様、ちょっとお待ちください!」
さっきの古参のウェイターさんが形相を変えて走ってきました。あれ?伝票はどこ探してもないよ。そっちにあるんじゃないの?なんて思って見てたら
「お待ちください。まだデザートがあるんです」
あー、そういえば前回も食べたらそそくさと帰ろうとしたら同じことを言われた記憶が、、、何をどう食べるとデザートがつくのか未だによくわかりませんが(あの葡萄屋の高級感漂う雰囲気では聞きにくいですねえ)ま、いただけるものはいただきましょうということで、バニラアイスとおいしいお茶をするっと流し込んでおうちに帰ってきました。
帰宅後、どうも気になって「ミスジ肉」を調べてみました。
うひゃあ、、、「幻」「別世界」、、、、(^_^;
そういえば、カルビは「極上」「特上」「上」みたいに等級がありますが、「ミスジ」にはそういう区別がないんですよね。なるほど、「ミスジ」って、それ自体が「極上」クラスだったんですねえ。
ちなみにお値段はこれでお一人様4500円也。いやー、お得感タップリの一時でした(^_^)