肩こり・頭痛を治そう(3)「治す」とは?(1)- マッケンジー法
肩こり・頭痛を治そう(2) こんな症状でした(2)の続きです。
先生が「治りますよ」と言ってくださいました
某大学病院で紹介していただいた「マッケンジー法」はワタシにとっては非常に新しい概念の治療法でした。最初にレントゲンを撮り、医師の診察を受けるところまでは通常の診療と同じですが、症状確認後の先生の第一声は「だいじょうぶ、治りますよ」でした。こんな風に断言されたのははじめてて、それだけでもとても嬉しくなったことを今でも思い出します。いままで、自分の抱えた症状を説明する度に、「それは○○科ですねー」と言われていたのとは大違いでした。
ただ一つ、「あれ?」と思ったのは、「原因」についての話しが全然出ない、、治療、というと、原因を探す→それを除去する、または不足を補う→治る、と思い込んでいたので、なんだか肩すかしをくらった気分です。でも、治療を進めるにつれ、だんだんとわかってきました。悪いところを切り取れば治る、という病気では原因を探す必要がありますが、そうではない症状の場合は、原因を追及するよりも、「どうすれば治るか」にフォーカスすることが重要なんですね。
マッケンジー法の概要
マッケンジー法については、こちらをどうぞ。
概要はこんな感じなのですが、実際にどんなことをやったかをご紹介します。
効果的な運動の選択
例えば腰痛なら、腰の伸展もしくは屈伸運動をやってみる→効果があるか確認(痛みが軽減されているか、動きがよくなるかなど)→効果がなさそうな場合は他の運動を試してみる
という具合に、適切な運動を理学療法士さんと一緒に探していきます。運がいいと、その運きを数回やっただけで、「おー、よくなった!」と実感できる運動がみつかります。
運動の実践
ここが一番肝心なところです。「おー!よくなった!」と思っても、すぐに元の戻ってしまうので、選択した運動は2,3時間おきに実践する必要があるのです。在宅か、会社勤めか、の環境により、実践できそうな運動を相談しながら選ぶのですが、2,3時間おき、というのはけっこう大変ですね。さぼらないように、毎日何時にやったかを記入する用紙が渡されるので、なんとか実践することができました。そのうち、「あれー、戻ってきちゃったかなー?」というのがわかるようになるので、時間をはからなくても習慣化することができるようにはなるのですが。
悪習の矯正
腰痛、肩こりの大きな原因として、「姿勢の悪さ」がありますが、これは病気を自分が作り出しているようなものです。でも、そう簡単には治らない、、、、
まずは正しい姿勢がどういうものか、細かく指導を受けました。特にイスの座り方は重要で、それまで背もたれに思いっきりもたれかかり、お腹をゆるめて突き出すようにして座っていた姿勢が痛みを作り出していることを理解。また、腰については、その位置が地面に近いほど負担が大きい、ということも教わりました。要するに、立っているのが一番ラクなんですね。で、イスに座るときはちょっと注意が必要。地面に座るのはやめた方がいい、ということなので、自宅のコタツは即刻撤去となりましたw
姿勢に関しても、「今日は正しい姿勢を保てたか」というチェック欄があり、これも毎日記録することによって、正しい姿勢の方を徐々に習慣化していくことができました。
逆方向の治療プロセス
病気の治療というと
治療をはじめる→だんだん治る
と思っていましたが、この方法ですと
治った状態を知る→以前の状態に戻るのを防ぐ
ということで、先にゴールがあり、後戻りしようとする自分を、何回もゴールに押し戻すことによって、ゴールの状態が習慣になる、というような感じなんですね。プロセスが逆なんです。
ワタシの場合、自分に合った運動を探すのにちょっと手こずり、多くの方が半年で卒業するところを一年以上かかってしまいましたが、おかげさまで、もう腰痛・腹痛は全く起こらなくなり、足をひきずることもなくなりました。根気よくお付き合いくださった理学療法士の先生には本当に感謝しています。
しかしながら、この方法にも、限界があった、、、それについては次回以降に書いていきたいと思います。
ピンバック: 肩こり・頭痛を治そう(4)「治す」とは?(2) - 顎関節症の治療 - Lucy Times
ピンバック: 肩こり・頭痛を治そう(10)セルフケア(5) - さとう式リンパ ケア 耳たぶ回し - Lucy Times
ピンバック: 肩こり・頭痛を治そう(11)セルフケア(6) – さとう式リンパ ケア 耳たぶ回し(2) - Lucy Times