WSJ メタバースの構築方法 第2回 素行の悪いアバターたち(要約と回想)

Share

前回の記事に引き続き、

Wall Street Journalのポッドキャスト「Journal」2022年9月30日配信

How to Build a Metaverse, Part 2: Avatars Behaving Badly

を紹介します。第2回は、不良アバターの登場を特集しています。

2002年、Second Lifeの正式スタートの一年前、規約を作ったとき、ユーザーに求めたルールは「Be nice!」だけでした。それが、正式ローンチの2003年以降、いじめ、暴力、攻撃的態度など、様々な問題が出てきました。攻撃や武器の使用というのが、実際どんなものなのか、記者は戦闘行為を行っていたアバターにもインタビューを試みます。武器を使うと、火を噴いたり、煙で周囲が全く見えなくなったりすることがわかりました。死ぬことはないのですが。

そこで、2004年Big Six(※)という規則を作り、それに反した場合、Second Lifeから追い出されることとなりました。それでも、いやがらせ等の問題はなくならず、いやな相手の話が届かなくなるミュートやブロック機能を導入することになったのです。

※Big Six
以下の行為の禁止。
Intolerance(不寛容)
Harassment(いやがらせ)
Assault(襲撃)
Disclosure(個人情報の晒し行為)
Indecency(不適切なコンテンツ)
Disturbing the Peace(治安の妨害)

なお、2017年8月からは以下も追加されました。
Invasion of Personal Space/Comfort Zones(個人スペースへの侵入)
Impersonation(なりすまし)

[Lucy回想]
LucyがSecond Lifeをはじめた2006年、既にBig Sixはありましたが、海外シムではテロ行為がさかんでした。ダンスクラブに行くと、入り口には「武器の使用禁止」「人間以外入場お断り(Humans Only)などの看板があり、禁止行為や行動ルールが事細かに書かれていて、「アメリカ社会、すごいなあ。バーチャルもこれか」などと妙に感心したものです。日本人が経営しているクラブやお店はまだユーザーが少ないこともあり、ほのぼのしてましたね。武器やロケット等の飛び道具も、人に向かってやるのではなく、実験として見せっこする程度だったので、禁止にするところもまだ少なかったです。しかしながら、人が増えるにつれ、いろいろの問題も出てきて、出入り禁止(Banですね)にせざるを得ないような事態になったこともあります。これから構築するメタバースも、セキュリティについては運営側も大変でしょうし、何かあったらすぐ対処できるように、いろいろと変更可能なワールドにしておく必要があるかもですね。

第3回へ続く。

Lucy

Second Lifeに棲息しつつ、いろいろと音楽を勉強中です。詳しいプロフィールはこちら http://lucytakakura.com/about-lucy

WSJ メタバースの構築方法 第2回 素行の悪いアバターたち(要約と回想)」への2件のフィードバック

コメントを残す