ユニセフの活動

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 ちょっと遅くなりましたが、been there than thatさんからのトラバです。
 スマトラ島沖地震で被災し、孤児となった子どもたちが「親に会わせてやる」とだまされて連れ去られた、というニュースに心を痛めた方も多いと思いますが(町村外務大臣も言及)、ユニセフではこういった子どもたちを救出し保護するという活動も行っています。今回の件についてはユニセフのHPでも緊急告知を出していますが、ちょうど土曜日に我が家に届いたユニセフの機関誌では、シエラレオネで拘束された子どもたちの解放・保護についての報告が子どもたちのお礼状と共に掲載されていました。これはHPに載っていなかったので、「続きを読む」に引用することにします。もちろん、ユニセフがすべての子どもたちを救えるわけではなく、まだまだ十分でない、とユニセフ自身も認識しているところですが、こういった実績の報告を読むことで支援の気運が高められれば幸いと思います。
 また、その機関誌には、かつて日本がユニセフから援助を受けていたことについても書かれています。それによると、1949年から1964年の間のユニセフの日本に対する支援額は約200万ドルだったそうですが、物資の援助を当時の日本国内の物価に換算すると、1800万ドル(当時のレート、1ドル=360円換算で約64億8000万円)になるそうです。援助の主なものとしては、学校・保育園・孤児院などの昼食や、乳児の粉ミルク、子どもたちの毛布などの支給があり、恩恵にあずかった子どもたちは最盛期で7万人、総計150万人と推定されています。自分が生まれた頃はまだ日本は援助を受けていた国であったということ、これを次世代の後輩たちが知らないままでいるとしたら、その責任は自分たちにある、ということを忘れないでいきたいと思います。
 以下、ユニセフ・ニュース冬号より抜粋


 シエラレオネでは、内戦時に子供の兵士が8000人徴用されたと言われており、ユニセフはそうした子供たちを解放するよう、政府にも武装勢力側にも呼びかけ、6845人の子供たちが解放されました。兵士だった子供の70~80%は親元や保護者のもとに帰ることができ、帰れない子供たちには職業訓練などを実施し、支援しています。そんな子供たちのうちの一人が書いたお礼状を以下に紹介します。
 日本の友達のみなさまへ
 子ども兵士から普通の女の子に戻れるよう、みなさんがユニセフとCOOPI(Cooperazione Internazionale/イタリアのNGO)を通してご支援くださったとのこと、とても嬉しく思います。
 私の経験をお話したいと思います。私は8歳でRUF(革命統一戦線)に拘束されました。RUFは1995年にマシュビの街を襲い、家を焼き、多くの人を殺害したのです。私は以来、スパイ、盗品の運搬係、反政府軍兵士の妻として生き、妊娠までしました。UNAMSIL(国連シエラレオネ・ミッション)がコノの街で攻撃されたとき、私は逃げだし、コノからUNAMSILの駐留地(マグブラカ)まで歩きました。そこでユニセフに保護され、後に赤ちゃんの出産のために国境なき医師団(MSF)でしばらく保護してもらいました。2000年にはCOOPIのドロップ・イン・センターに収容され、保健、識字、心理社会サービスを受けてから学校に通い始めました。今は中学生です。親の居場所がわからなかったので、今は、養父母に育ててもらっています。私たちの言葉で「モモ(どうもありがとう)」と言わせていただきます。(ご支援)ほんとうにありがとうございます(モモ)!
あなたのお友達       
ナンデイ・フォーナより
 次は元子ども兵士のアルハンソン・バングラ君(16歳、中学生)の手紙です。彼は1996年、9歳のときにRUFに誘拐されました。
 僕は国連のDDR(武装解除、動員解除、社会復帰)で解放され、フリータウンに戻ってきました。これから何をしたいかと聞かれたときに僕は「学校に行きたい」と答えました。教育費、通学バッグ、ノートはCOOPIが提供してくれました。一生懸命勉強して、進学試験にも受かり、今度は高校生になります。貧しいながら母親と暮らしています。こうして新たな出発ができたのもみなさまのご支援のおかげです。これからも僕のような子どもたちを助けてあげてください。ワリ・ベナ(ありがとうございます!)(抄訳)

Lucy

Second Lifeに棲息しつつ、いろいろと音楽を勉強中です。詳しいプロフィールはこちら http://lucytakakura.com/about-lucy

ユニセフの活動」への2件のフィードバック

  • 2005年1月13日 @ 11:36
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    トラックバック、ありがとうございました。
    ゆかりん姉さんの情報収集力には及びませんが、
    報道を見ていると、何かしらしなければ!という気持ちに揺られました。
    毎回重要な出来事が起こる度に、それに関わる情報、バックグラウンドをわかり易く説明してくださる姉さんの記事はとてもありがたいです。

    返信
  • 2005年1月14日 @ 01:17
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     コメントありがとうございます! 
     なんだかお褒めいただいて恐縮です。こういうブログなんで機微な時事ネタは自粛しているのですが、災害だけはね、、、一方的な寄付、ではなっくて、持ちつ持たれつ、困ったときはお互い様というのを忘れない、というのは自分への課題にしていきたいと思います。

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